bikescafe.jp

(2010-3-29)

今朝のおしろい角田山。

(もう4月まで2日ダヨ!それなのに角田山がまた白くなっちまった!)…、そう思って中から外を眺め溜め息を。とんでもなく寒い春。既に熱くなった厨房で杏仁豆腐を作り、パンを焼き、チーズケーキを焼きます。これまた熱い。今から作るキャラクラ・アイスはとっても涼しい。この気温差に身体がきしみます。




(2010-3-28)

味噌カル。

店内コード、ミソカル。正式名、巻の田舎味噌のカルボナーラ…はスタッフ賄いで食べたがられるパスタです。味噌を味噌ソースにする味付けと、クリームとのバランスがキーです。まだチと肌寒い季節にマッチするパスタに思います。
昨夜薄く積もったテラスの雪も、暖かな陽射しで溶けました。今日の売れパスタはなんでしょうか…。




(2010-3-26)

バイクス・バーガーズ。

「Hey,Ryotaro! 明日の夜にショーンやキア達とバーガーズ・インに行かないか? うまいハンバーガー食べようぜ」……。 19歳の夏の木曜日、アメリカ北西部。アメリカ人の友人達と金曜日にハンバーガー・レストランに行く予定を立てます。土曜日は皆それぞれ実家に帰ったりガールフレンドと過ごしたりでバラバラになる為、比較的に金曜日夜に皆で遊びに出掛ける事になっていました。僕達の週末です。アメリカの大学の学食のゴージャスさと比べたら(当時の)日本の大学の学食なんて、本当に安食堂と変わりありません。それでも大学のダイナーは街のショッピング・モールのフードコートや各レストランの味と比べたら、やっぱり味は「まずい」になりますから、皆たまには外食したくなる訳です。
そうして週末によく出掛けた先に、大学からドライブして20分位のハンバーガー・レストラン「バーガーズ・イン」がありました。必要経費は約13〜20$ほど(当時レート150円)。大体15ドルほど使っていました。ジャンクフード・チェーンのハンバーガーと、ちゃんとしたハンバーガー・レストランのハンバーガーは似て全く異なるものです。ハンバーガーは本来はとてもバランスの良い健康的な食事です。沢山のサラダやフライドポテトで野菜を摂り、混ぜ物無しの赤身のビーフパテで動物性蛋白質、バンズで植物性蛋白質を摂れます。ウォーターなら水分、コーラなら糖分も。特に北西部のアメリカ人達はこうした食事で厳しい山林業や農業をこなしていました。
本来、健康的で美味いハンバーガーを「ジャンク・フード」にしたのは、安いジャンクなハンバーガーを高値で売りたいチェーン企業達です。嘘だと思うなら「Fastfood Nation」の一読をお勧めします。これを読めば、必ずマックやケンタに行く回数が減ります。例えお金が無くても。そうしてまともな食事を自分で作り始めるのです…話がズレました。 ともかく、そうした「まともな」「伝統的な」ハンバーガー・レストランで、カントリーが流れるるハンバーガー・レストランで友人達とワイワイガヤガヤ楽しく過ごして、街の夜景を一望出来る公園や丘にドライブする金曜日の夜ほどキラキラした時間を僕は知りません。 先日、バイクスの元…と言うか今もたまに手伝ってくれる、市内のアート系会社でOLをしてるユミ姉(ユミネェ、妹サンのUチャンもスタッフだったのでお姉さんはユミネェ。)が、「マックのハンバーガーが好きです。美味しいですもん。店長、でも本当のハンバーガーと何が違うんですか?本当のハンバーガーって美味しいですか?」と訊いて来たので、「全然違うんだよ…本物を食べた事が無いのは残念だな…」と話したのを機に「土曜日にOL友達4人でバイクスに来る予定だったので、ハンバーガー作って下さい!」「OK。本気で作ろう。極力、本物のハンバーガーを食べさせてあげるよ。」となりました。
考えました。今の時代、美味いハンバーガーを作る時、日本のプロのハンバーガー・レストランはいろいろアレンジしています。パテを和牛肉で作ったり、ソースにテリヤキソースや独自のチーズソースを掛けたり、アボガドをスライスしてインしたり…。でもそれは僕が当時食べたトラディショナルなアメリカン・ハンバーガーと少し違う。ユミ姉達はこれが初めてだから、まだ余り日本的アレンジをしていないベーシックなハンバーガーを食べさせてあげたい。アメリカのケチャップとマスタードの瓶がテーブルにドンと置いてあって、コーラが最高に合うアメリカのハンバーガーを。
精肉商社の担当君とすぐにパテの打ち合わせ。オージーのモモを2度挽き。脂身は少ないが充分美味いはずだ。でも少しチャメっ気だして和牛の脂身ミンチを10%混ぜてあげよう。これで和牛特有の甘味が少し加わる。
懇意のパン屋サンに相談に行き、希望のグラム数と大きさ高さを話し今回特注でバンズを作ってもらった。
チェダーチーズもベーコンとトマトもオニオンスライスもピクルスも卵も最新のイカしたカントリーも、必要なものは全てある。
意地を掛けて美味いハンバーガーを作ってみせる。「日本1美味しい」は無理でも、彼女達に「今までで1番美味しかった」と思ってもらえるハンバーガーなら作れるかも知れない。イタリアやフランスの料理は良く知らないが、アメリカの料理なら少しは知ってる。ここから先はオレに任せておK…的気持ちで試食用ハンバーガーを作った訳です。
果たして僕の作ったハンバーガーを食べた今日のスタッフは…「全然違う…ハンバーガーがこんなに美味しいなんて」「すごいボリュームね。これ1個食べたらお腹一杯になるわね」(今回はサラダ、スープ、フライドポテト、ドリンク、デザートが最低セット。ファーストフードじゃなくてレストランのハンバーガー再現が目的なので。)…etcが感想でした。僕?…勿論So Goodでした。僕は作りながら、アメリカの大学の寮(Dormitory,通称Dome。僕はタワーズだった。)でアメリカ人の友人達にふるまった拙いハンバーガー作りを思い出していました。スーパーでパテとバンズを買い、タワーズの学生用の小さなキッチンでハンバーガーを焼いて彼らに食べてもらった日を。皆、「Wohw!」と喜んでくれたなぁ。
多分、死ぬまで僕には、ハンバーガーは青春の味…(但し本物のハンバーガーだけ…)。